破綻

どうやら実家住まいに終止符を打つことになりそうだ。

というのも、遂に本日両親(主に父)の堪忍袋の緒が切れて、即刻退去命令が出された。お互い熱くなっていたのでポロッと出たのかもしれないが、本音中の本音だろう。

確かに実家に3か月の居候を独断で決め、母へは「1か月後に行きますのでヨロシク。」という事後報告だったので、両親にしたらどうなることか不安だったであろう。そして案の定、同居が始まってみれば3歳と1歳児がギャーギャーひたすらに煩く、更に子供に対する私の監督不行届きぶりにイライラが募る一方だというのも、見ていれば分かった。

だからこそ、こちらも出来るだけ家には居ないようにして、午前中はラクを外に連れ出し、昼食後は早々に奥の部屋に引っ込んで昼寝させるなどしたし、週末はおにぎり持参で子供達と公園などに出かけるようにしていた。細かいことを更にいえば、夕飯前に一番うるさいウタの入浴を済ませ、食事が終わったら居間から撤退するようにもしていた。が、そうした努力は彼らの苛立ちとは何の関係もなかったようだ。

父にしてみれば母に家事一切をやらせて、かつ子供達にガツンと怒るそぶりを見せない私に対する苛立ちがあうのだろうし、母にしてみても(彼女はハッキリと言わなかったけれど)同じようなものだと思う。

子どもといえども行儀が悪かったり言うことを聞かない場合は、有無を言わさずビシっと叱る、というのが両親の子育てスタンスだということは、育てられた私自身が身をもって知っている。だからこそ、自分の子育てはま逆を行くのだということを父はわからない。

 

父から見たら甘やかして、子供のいいなりになっているだけのような私の子育て。確かに言うことを聞かせるためにオヤツの交換条件を出したりしている(というのは父が言っていて、最も気に入らないことのようだ)。でも、3歳でも1歳でも彼らには自我があって、その年齢なりに一生懸命生きている。彼らのしたいことの8割くらいは、大人からしたら”して欲しくないこと”だけど、だからって端からダメ出しして良いわけない。彼らには彼らなりの立派な理由があってするんだろうし、その理由が大人にとって何の意味も持たず単なるイタズラに見えたとしても、頭ごなしに辞めさせていいんだろうか。強く叱って止めさせたとして、じゃあ子供の気持ちはどうなるんだろう。

ってことを考えると、どうしてダメなのかを説明して、分かってもらう必要があると思うし、それでもやりたいとはっきり言うなら、監視のもとでやらせてあげたりもする。もちろん途中で待ったをかけたりもするけど...。やりたいという気持ちを力で封じ込めたら、何かが歪んで行くような気がするから、どうしても彼らのしたいことをやらせてあげられない場合は、確かにオヤツと交換で我慢してもらったりします。

他にもいくつか気を付けていることがあるけれど、そうしたことは両親にしてみたら無用なのかもしれない。彼らは日々苛立ちを募らせながら、また疲労感を増幅させながら、この1か月出来るだけ口出しせずに見守ってくれた。それについては心から御礼を言います。そして突然押し掛けてきてごめんなさいね、と改めて言いたい。もっと孫との生活を楽しんでくれるかと勝手に思っていたけれど、それはこちらの身勝手な考えだったようです。

さー、マンスリーマンション探すぞーー。