雨降りの週末となったため、エネルギーをもてあましている子ザル2匹を連れて、母が薦める上村(かみむら)目指してドライブに出ることにした。母曰く、スゴイへき地のスゴイ急斜面に家が点在していて、それがスゴイ景色なのだとか。私に似て(逆か)少々表現が大げさなので母の話は7割程度で聞くことにしているが、今回は本当だった。
自宅から1時間半弱、山を1つ越える長いトンネルを抜けると(これが薄暗くて周りを走る車もなく、午前中なのに不安になる)上村、そこから山道をひた登ると下栗の里という別世界が待っている。
本当にスゴイ傾斜地に民家や畑がある。この日は雨だったため霧が出ていて(写真)、母と2人でスゴイスゴイと言っていたら驚くほどの速さで目の前の山々を視界から消し去った。写真で撮っても真っ白なだけなので、実際の映像で是非見てみてください。
晴れていたら、それこそ南米のマチュピチュみたいな景色が拝めるビューポイントがあるらしいがこの日は諦めた。
更にスゴイのは、この地から我が町に隣接する飯田市に毎日通勤している住人もいるらしい。母の編み物教室のご友人もココ出身で、毎週2~3回は飯田市へ車を走らせるとか。
あり得ない。走ってみれば分かります。スゴイ急斜面の山道をひた降り、そこから田舎道をひた走り、寂しいトンネルを耐え、そこから更に数十分かけないと飯田市街には辿り着かない。考えるだけで疲れる。ゆっくり景色を楽しんでいたら川に落ちるか崖から墜落する。そのリスクを背負ってまで、あんな日本版マチュピチュに住む理由は何だろう...。
あの山奥の、あんなに住みにくい土地に家を建て、集落を作った最初の人達は誰だったのか?平家の落武者がひっそり生き延びるために作ったのか、はたまた忍者の里だったとか。そんな空想を膨らませたくなるような場所である。
ここから見る星空がまたスゴイというので、今度は家族で泊まりがけで来てみたいと思った。
<下栗の里>
http://tohyamago.com/kankou/simoguri/index.html
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