南半球の日差しをバカにしてはいけない。
気温と湿度は東京に比べればマシだが、日差しの強さは半端ない。洗濯物を干しているだけで露出している部分が痛むように熱い。日焼け好きのダンナでさえ、これはヤバいよと言う。だから当然、子供の遊び場がついた公園が賑わうのは夕方以降である。
とはいえ午後6時はまだまだ暑い。午後7時頃になって、やっとギラギラとした暑さがなくなり、少し過ごしやすくなる。そして午後8時、ようやく夕暮れとなり、同時に暑さも和らいで(このあたりが、夜になっても灼熱の東京とは違って有難い)遊ぶ子供たちにとっても、それを待つ親にとっても快適な公園時間となるのだ。
昨日、6時過ぎに家を出て公園に向かい、午後8時過ぎまで子ザル達を遊ばせて帰宅した我が家の夕食は9時だった。通常は日本の習慣を守って遅くとも7時半には食べているから、かなり遅い。
アルゼンチンでの通常の夕食時間は9時頃と聞いて驚いていたが、少なくとも夏に限っては当然の成り行きかもしれない。なにせ日が長いのだから、6時頃に軽食を取り、その後公園に行ったり所要を済ませたりしていたら、戻って夕食を取るのはどうしても9時過ぎになる。ゆっくり世間話をしながら夕食を食べ、お腹がいっぱいのうちに寝るから体重増加に拍車をかけてしまう、という構図は大人も子供も変わりない。(が、それはひとまずどうでもいい)
ただ、夕食の時間だからといって、まだ西日がギラギラして暑いさなかにブラインドを閉めて夕食を取る我が家より、実際に日が落ちて涼しくなってからゆっくりと夕食を楽しむアルゼンチン人のほうが「自然」ではないだろうか。人と人の距離が近く、家族と友人を大切にして、毎日余りある肉料理を食べ、美味しいワインを飲み、焦らずのんびり暮らすアルゼンチン人の姿が最近やたらと魅力的に見えるのはどうしてか?”中”に入ったらキレイな色ばかりではないだろうが、最初から最後まで傍観者にすぎなかった”アウトサイダー”にとっては、アルゼンチンという「隣の芝生」が青々として見えるのだった...
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