2012年
3月
22日
木
遅まきながらの今年の抱負
3月12日、大雨の中飛んでくれたカンタス航空はスムーズにシドニーを経由し、14日早朝、成田に着いた。9ヶ月前、アルゼンチンに向かうフライトはシドニーでチリ火山灰の影響を受け何日も欠航し、遂にはシドニーからロス、ダラスと乗り継ぐ弾丸36時間フライトで、ブエノスアイレスに着いた時には死人同然だった。それに比べたら、今回のフライトは全部合わせて30時間。もう楽勝である。子ザル達も地上にいるのと同じくらいリラックスし、よく寝、よく食べ、親の負担を最小限に減らしてくれた。
久し振りに見る日本は、何もかも整然としていた。バスも電車も新しくピカピカしている。窓口対応もテキパキとしている。更に実家に戻って、山に囲まれた風景に心の底から安堵し、9か月ぶりに思いきり深呼吸した。
同時に、バスや電車ですぐに席を譲ってくれる親切なアルゼンチン人にすっかり甘やかされた私は、そうじゃない日本に改めてガッカリもした。周りの他人が手を差し伸べて助けてくれるのが普通じゃない、という現実を思い出した。母としては、アルゼンチンより日本で暮らす方が、強くなければならないのだ。
9ヶ月間、言葉や生活面で不便な生活を送った後の日本は、快適さがジーンと身に浸みる。指で押すだけで付くコンロも(あちらではマッチが必要だった)、追炊きシステムも、風呂桶から水が出ても気にしなくていいとか、外を歩くとき子供を野放しにしてもいいとか(いや本当は良くないんだろうけど)、言葉が通じるとか。全てに感謝してしまう。
アルゼンチンでの生活で学んだもの、それは物欲を抑制することと、日本では考えられない不便さへの忍耐である。書くと長くなるので超省きますが、これまでの自分の価値観、というか生活態度を見直すいいきっかけになったと思う。今のこの感覚を忘れず、質素で楚々とした新生活を送ることが今年の抱負、です。
もうつまらないファッション雑誌も、ナチュラル思考のママさん雑誌も読むまい。バラエティ番組も観ないぞ。いくら面白くても。自分自身しか本音を話す相手がいなかった日々で、日本での垢が取れて幾分ツルっとした気分。これを持続させるのだ。持続させるのだ。ムラムラ。
2012年
3月
05日
月
目玉焼きの話
朝食に出した目玉焼きで、夫がウタに聞いた。
「この黄色の部分、なんだと思う?」
ウタがウーンと返答に困ったので、「ここはね、ヒヨコになるとこだよ。」と教えて、「じゃあ、白身の部分は?」と重ねて聞いたらば、すかさず返ってきた答えが
「...あひる?」
...なるほどね~。
2012年
3月
04日
日
サヨナラ、ピサ・ピスエラ保育園
昨年8月から通い始めた保育園が2月末で終了となった。正味たった7ヶ月だったが、毎日毎日7ブロックちょっとを歩いて通った保育園生活の終わりは、子ザルたちより親の方が感無量である。
ウタは7カ月の間に色んな単語を覚え、物おじしない性格のおかげで毎日大いに楽しんだようだ。
ラクの口からは「これ、あたしのよ!」に当たるスペイン語が一番多く聞かれ、如何に保育園でオモチャの取り合いに明け暮れているか良く分かった。
日本に帰ればひと月もしないうちに、殆どのスペイン語を忘れてしまうであろうが、ここでの体験が心のどこかに残っていて、将来少しでも子ザルたちの人生に影響してくれるといいと思う。
そして、いつも笑顔で沢山のキスと一緒に子供達を迎えてくれた先生たちに、心から感謝します。
日本の保育園を2つ、アルゼンチンの保育園を1つ経験して、母親としてどの園の先生たちも素晴らしいと思った。
特に親としても不安が多い幼年期の子供の面倒を見てくれる保育士という仕事の大切さを、わが子を通して感じ取った次第です。
帰国フライトまであと1週間。自宅保育園で2匹を監視する私としては、フライトまで、ひたすら病気をしないよう万全の”過保護”体制で臨む所存です。